今夜もワイン
一時は取り扱いを撤退したビオワイン。
お客さまからのご要望に後押しされて、今年の春から再び、じわじわと種類を増やしてきました。
以前の店のように思う存分置くスペースはありませんが、だからこそ試して・悩んで・絞って選んだワインが店の棚に並んでいます。
高くておいしいのは当たり前。
おいしさと価格とデザインが三位一体となっているワインは、そのボトルに宿ったぶどうの妖精がほほ笑んでいるような気がします。
先日店で開催した無料試飲会で講師を務めてくれたのは、ぶどうの妖精を操る神のようなソムリエ。
ある仕入先の専属なのですが、業務上、実は全く関係のないワイナリーの製品についても熱弁を奮う姿は、まさにワインの伝道師。
世の中では少数の「好きなことを仕事にしている人間である」という自覚がそうさせているというより、何かに突き動かされているような「生まれながらのソムリエ」でした。
その姿に感銘を受けたのか、今年は認知症だった母が亡くなり、ひとつの時代が終わったというある種の感慨めいたものがあってなのか、特別ではない日にも簡単な食事と合わせて「ぶどうの妖精が運んで来る幸福」を感じてから眠りにつくようになりました。
言い換えれば「頑張りすぎなくてもよさそうな気分になる年ごろ」になったのかも知れません。
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